新しい春の訪れを告げる花~京都にある梅の名所4選~
寒い冬の終わりが近づくにつれ、京都でも少しずつ梅の花がほころび始めました。
別名を「春告草(はるつげぐさ)」ともいう梅は、その名の通り春の訪れを教えてくれる花。
今回の記事では、これから迎える見ごろに向けて、京都にある4つの梅の名所をご紹介しています。
美しい梅を楽しみたい方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
(広告)京都の中でも特に名高い梅の名所「北野天満宮」
京都で梅の名所を挙げるのなら、やはり外せないのが「北野天満宮」。
ご祭神である「菅原道真(すがわらのみちざね)」にゆかりのある花として、境内には50種類・約1500本もの梅があちらこちらに植えられています。
中でも、北野天満宮を梅の名所として知らしめている「梅苑(ばいえん)」は見事なもの。
年明けごろに花を開く早咲きの梅からスタートし、3月の下旬にかけて、いくつもの梅が次々に見ごろを迎えていきます。
また梅苑だけでなく、摂社(せっしゃ)や末社(まっしゃ)の近くにある梅も注目したいポイントのひとつ。
これらは社殿と梅の組み合わせが写真として映えるため、この構図を好んで撮影するカメラマンも多くいるのだそうです。
毎年2月25日には「梅花祭(ばいかさい)」も行われる北野天満宮。
京都でもっとも名高い梅の名所と例えても、きっと過言ではないでしょう。
(広告)桃源郷のような光景が広がる「城南宮」
「城南宮(じょうなんぐう)」は京都の南に位置する神社。
近年では遅咲きのしだれ梅の美しさで名を馳せるようになりました。
しだれ梅が集まっているのは、境内にある「神苑(しんえん)」の入り口ちかく。
150本もの梅が空から降りそそぐように花咲く光景は格別で、「桃源郷(とうげんきょう)のようだ」との感想も少なくありません。
他に、しだれ梅エリアを通ったあとに広がる「しだれ梅と苔に落ちた椿」の景色も、絶好の撮影ポイント。
咲き始めや満開のころ、さらには散り始めに見られる「花びらのじゅうたん」など、日を変え目当てを変え、何度も訪れたくなる場所です。
(広告)社殿を彩る2色の梅が美しい「長岡天満宮」
みっつめにご紹介する「長岡天満宮」は、長岡京市のシンボルとも言えるスポット。
北野天満宮と同じ系列の神社であることから、境内では多数の梅が大事に育てられています。
そして長岡天満宮を華やがせる梅は、生きる植物だけにとどまりません。
よく見ると社殿にも白梅・紅梅の彫刻が施されており、季節を問わず梅の花が楽しめるようになっているのです。
もちろん、隣接する「梅林(ばいりん)」にもさまざまな種類の梅が。
こちらは無料で見ることができますので、参拝のあとに寄ってみてはいかがでしょうか。
(広告)「はねずの梅」と呼ばれる梅が咲く「随心院」
最後は京都の中心から少し離れた場所にある「随心院(ずいしんいん)」。
お寺の主な拝観エリアに目立った梅の木はないのですが、境内に整備された「小野梅園」では約230本の梅が見られます。
「はねずの梅」という、随心院で咲く薄紅色の梅の別名は、伝統色である「はねず色」に由来しているのだとか。
上品に色づいた梅の花を眺めていると、お寺にゆかりのある平安時代の美女「小野小町(おののこまち)」が思い起こされます。
当寺の梅は京都の中でも少し見ごろが遅く、例年では3月中旬ごろに盛りとなるのだそう。
なごりの梅をお求めの方、京都の中心部を離れて静かに梅を愛でたい方におすすめの名所です。
春を待ちわびて
ひと口に梅と言っても、その色も枝ぶりも、そして見ごろも実に多種多様。
本格的な春を待ちわびつつ、各地の名所でそれぞれの梅の個性を味わいたいものです。
北野天満宮
〒602-8386 京都府京都市上京区馬喰町
城南宮
〒612-8459 京都府京都市伏見区中島鳥羽離宮町7
長岡天満宮
〒617-0824 京都府長岡京市天神2-15-13
随心院
〒607-8257 京都府京都市山科区小野御霊町35