まちに溶け込む暮らし、一度は住んでみたい京町家の魅力
京町家に住まう
かつて私は、西陣の町家長屋に暮らしていました。
西陣は織物のまちとして有名ですが、お隣さんは機(はた)を織っておられましたし、お向かいさんは反物(たんもの)に色付けをされていました。
おふくろは、糸繰(いとくり)という木の枠に糸を巻いていく内職をしていました。
西陣は糸へんの仕事をして、暮らしを立てている方が多くおられたと記憶しています。
こうした糸へんの職工さんたちは、私の家も含めて京町家長屋を住まいとしていました。長く続く商家の立派な京町家ではありません。
質素ながらも静謐なつねひごろの暮らしを保っていた、そんな町家長屋です。
京町家を知る上で得心する1冊、名著があります。京町家や京暮らしが優しい絵を通じてとても分かりやすく書かれています。
「福ねこ お豆のなるほど京暮らし」山口珠瑛著 田中 昇 松井 薫監修(京都新聞出版センター)
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京都に住まうと考えた時、現在空き家となっている京町家が次々と取り壊されて姿を消していく中、この京町家を選択するということも考えられるのではないでしょうか。
京都市は、消えていく京町家の保全と再生に躍起になっていますが、このまま放置した状況が続けばおそらくこのまちからおおよその京町家がコンクリートの建築物に取って代ると推察できます。
(広告)京都市の「京町家の保全・再生」はこちらから。
https://www.city.kyoto.lg.jp/menu4/category/53-10-0-0-0-0-0-0-0-0.html
もうひとつ。
京町家の良さを最大限に活かしつつ、周辺のまちの景観や風情にも十分な配慮を施した京町家のリノベーションを積極的に推進している不動産屋さんとして株式会社 八清があります。
株式会社 八清はこちらから。
https://www.hachise.jp/
さらにもうひとつ。
京都移住について、職住一体空間の創出を基底に「京都移住茶論」などさまざまに活動を展開されている「京都移住計画」さん、必見の価値ありです。
京都移住計画はこちらから。
運営メンバーのおひとり、岸本千佳さん著の「もし京都が東京だったらマップ」(イースト新書Q)は、脳がすっきりと覚醒する内容でした。東京と京都の比較において、客観的かつ冷静な分析を加えておられ、おすすめの書籍です。
とここまで書き進めてきましたが、この後冗長に書き流してしまいそうなので、一端筆を止めます。
京町家を選択する際に感じられる個人的な目線からのポイントはまだまだありますが、この先別途ご紹介しようと考えています。
・京町家のメリット・デメリット ~かつて暮らした経験から~
・京都の気候との関係性
・ややこしい上ル・下ル
・行政の支援は
・まちなか散歩で気が付くこと