三ツ星の常連~いつかは訪れてみたい京都吉兆 嵐山本店~

やっぱり敷居が高いのです。

かつて、いくつかの京料理屋に足を運んだことがありますが、一度行ってみたいと思っていたのが「嵐山吉兆」です。

もちろん、今もって行ったことはありません。敷居が高くて行くこと能わず、です。

これまで、四条まちなかの「木之婦」、東山高台寺近くの「高台寺和久傳」、今はもうありませんが、四条烏丸路地裏の「桜田」などなど、私もそれなりにいいお店に行ったことはあるのです。

こうしたお店も敷居が高く、もちろんお値段もお高いです。

「木之婦」は、仕事でも行きましたし、おやじやおふくろを連れて行ったこともあります。瀟洒な建物で、艶やかな着物姿の仲居さんたちが迎えてくれます。
こちらは、出汁がしっかりしていて、上品な味わいを感じることができるお料理です。

「高台寺和久傳」は、高台寺の近くでこちらも和の空間を現出したような建物です。
案内された部屋の廊下には、仲居さんがずっと控えておられて、少し緊張した空気を感じるものの落ち着いた居心地のいいお店です。
私は酒飲みなのですが、こちらの竹酒は実に口当たりがよく、足元がおぼつかなくなるほど酔ってしまいましたが、このお酒に心酔してしまったことを記憶しています。
1人1席3万円でしたが、あのお料理とお酒とお店の風情からすると高いのかどうか一考する価値が十分ありそうです。

「櫻田」は、今はもうありませんが、こちらも路地の小径をつらつらといった先にある、ちょっと隠れ家的な雅なお店でした。
お料理の数が少し多いのですが、おおむね一口程度で食べられる量となっていて、一連の会席料理の最後まで食べ終えることができます。

少し不格好なのですが、会席料理は数が多く、給仕をされる時間が長いため、結局おつくりが終わって天ぷらを食べているとお腹がふくれてしまうということが多々あります。
また、お酒を飲み進めていると、メインの料理やごはん、デザートを食べるのがつらくなってしまって、これでは会席を食する作法がわかってないと悲観したこともありました。

ところで、「櫻田」は、帰り際門前で、必ずご主人と女将さんがお客の姿が見えなくなるまでずっとお辞儀をされていました。
ふっと振り返ると、笑顔でこちらを見ておられました。本当に、いいお店でした。

話は、ずいぶんと飛んでしまいましたが、「京都吉兆 嵐山本店」、いわゆる嵐山吉兆です。

かつて、勇気を出して予約しようと電話をしたことがあるのですが、

「おひとり様5万円からでございます」

と言われて、私も怖気づいてしまい、今に至るとなっています。

お値段だけではなく、「吉兆」という言葉に対して敷居が高いのかもしれません。

どんな料理とどんな器、風情、と興味はありますが、これからもおそらく足を運ぶことはないでしょう。

     

「京都吉兆」瓶詰4種