狛犬の他にも!京都の守護獣たち~神社の奥深い世界~
街を歩けば寺社仏閣があちらこちらにある京都。
誰もが知るガイドブックに載るところから、あまり人が訪れないところまで多種多様です。
そんな中で、皆さんは神社を訪れた時の守護獣に注目したことはあるでしょうか。
守護獣とは、神社やお寺に置かれた石像などを指します。
本殿に向かって右側は角がなく口を「阿」の形に開けた獅子、左側には角があり口を「吽」の形に閉じた狛犬が祀られているのが一般的で、今では両方を併せて狛犬と呼ぶのが一般的です。
しかし、京都には狛犬以外の守護獣が護っているところもあります。
そんな京都の守護獣たちはいったいどこに行けば会えるのでしょうか。
(広告)京都のさまざまな守護獣たち
護王神社
こちらは、狛猪です。十二年に一度の猪年には、初詣に大変多くの人が訪れます。
足腰の神様を祀っており、境内にも崇敬者が納めた猪がたくさん飾られている少し面白い神社です。
足腰のお守りだけでなく、変わったところでは「官職お守り」「職難お守り」といったものもあり、リストラや左遷・職場でのトラブルから守ってくれるお守りとしてひそかに人気があるそうです。
岡崎神社
こちらの神社は狛兎。境内にはたくさんの兎の像があり、とても可愛くて女性に人気があります。
子授けや安産、縁結びの御利益で有名なこともあり、女性の参拝客が多い印象です。
この一帯は古くから野ウサギの生息地だったこと、多産なウサギにあやかって氏神様のお使いと考えていたからだそうです。
お守りもかわいらしいものが多く、お土産に買って帰る方も多くいます。
大豊神社
こちらは本殿ではなく、摂社である大国社に狛鼠がいます。
大国主命の神使は鼠。こちらの狛鼠は、阿形が雄で巻物を、吽形が雌で玉を抱いています。このほかにも境内には狛鳶、狛猿、狛蛇などがおり、普通の神社とは趣が少し違います。
哲学の道の途中にありますので、気候のいい時期に散歩がてらに寄ってみるのもいいかもしれませんね。
三宅八幡宮
京都市内中心部からは離れますが、八瀬にある三宅八幡宮は別名・虫八幡とも呼ばれ、子どもの疳の虫封じで有名なところです。
こちらは狛鳩をはじめ、境内には八幡神の神使である鳩が、あちこちに飾られています。
本殿前では本物の鳩がおり、参拝者を迎えてくれるのもユニークです。鳩と言えば街中では害鳥扱いされがちですが、こちらでは神様の使いとして大切に祀られています。
いくつか狛犬以外の守護獣が見られる神社を紹介してきました。
神社以外でも、例えば猪であれば建仁寺境内にある禅居庵の開運・勝利を司る摩利支尊天。虎であれば同じく建仁寺境内にある両足院境内、鞍馬寺毘沙門天の胎内仏を祀る毘沙門天堂で、神使の寅が睨みをきかせています。
ぜひ寺社仏閣にお参りした時には、境内の様子にも注目してみてくださいね。
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