京暮らしで使ってみたい、職人の技が光る京もの食器・調理道具
料理が、飲み物が、美味しくなる!
暦では処暑も過ぎ、もう9月を迎える時節なのですが、なおも35℃を超える酷暑の日々が続いています。やはり冷たい飲み物に目が向き、手が伸びてしまいます。
テレビのCMでは、俳優や女優がおいしそうにゴクゴクとビールを飲んでいる様子が映し出されていますが、ふと過日に訪れた日本料理のお店を思い出しました。
今となっては閉店されていて、伝説の名店となってしまいましたが、忘れられないお店があります。
四条烏丸からほど近い路地の中に、瀟洒に並ぶ京町家のたたずまいにひっそりとそのお店はありました。
ご存知の方も多いと思いますが、「桜田」です。
何度となく訪れましたが、味はもちろんのこと料理の美しさ、きめ細かいおもてなしに感嘆しました。料理という手法を使った、まさしく芸術の域にまで高められた美しい和食でした。
印象的に記憶しているのは、お店を出てからしばらくして振り返るとご主人と女将がいつまでも見送ってくださっていたことです。おそらく客の姿が見えなくなるまで、じっと見送っておられたのだろうと感じられる、そんな誠実なお店でした。
桜田の思い出はこれぐらいにしますが、こちらでいただいたビールがひときわ素晴らしい飲み心地でした。
細やかな泡と時間が経ってもぬるくならず、いつまでも冷えたままビールを味わうことができるのです。
その魔法のような秘密は、錫のコップ、あるいはタンブラーというのでしょうか、酒器にありました。
涼やかな酒器を傾けるたびに、渋く落ち着いた銀色のそれは、どこか魅惑的で私はすっかり魅了されてしまいました。
瓶ビールを何度も注ぎましたが、一向に冷たさが変わらず保たれていて、これには酔いが覚めるがごとく驚嘆したことをよく記憶しています。
後で解ったのですが、錫は熱伝導率が高いので、ビールや冷酒などの冷たい飲み物を注ぐとひんやりとした冷たさが続くとのことです。
今回、京暮らしをされている方やこれから京暮らしを始められる方、移住未満の京暮らしをお考えの方に、職人の方たちの技が光る食器や調理道具をご紹介しようと考えました。
錫、銅、真鍮といったものは、決して安価でもなく十分な手入れも必要となりますが、利用するごとに使い勝手が良くなり、長く使いこなせる側面もあって、楽しみ深い京暮らしが実現できるのではないかと感じています。
(広告)錫タンブラー(酒器)
能作
富山県高崎市に本社と工場があり、さまざまな趣向を凝らした錫の製品を制作し、錫の良さを広く伝えておられます。
(広告)清課堂
京都市役所近く寺町通御池上ルにお店があり、一度見学に行きましたが、錫・銀・各種金属工芸のお店で、こちらもおすすめです。
茶筒
銅や真鍮の輝きと曲線美が職人技を象徴しています。
開化堂
銅鍋
有次
あかね色、銅の美しさが際立ちます。
錦(錦市場商店街)にお店があります。
銅玉子焼器
これでだし巻きを焼いてみたいと感じてしまいます。
鍛金工房 WESTSIDE33
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刃物専門店
菊一文字
新選組一番隊組長沖田総司の愛刀は、菊一文字則宗で有名ですが、その名前を継承する伝統と風格を感じる刃物専門のお店です。
https://www.kyoto-wel.com/shop/S81578/index.html
和食器
こちらは和食器のお店とはなりますが、ご参考までに紹介します。
たち吉
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京暮らしで使ってみたい、技が光る京もの食器・調理道具、いかがだったでしょうか。
少し値が張りますが、実際に使ってみると京暮らしがきっと趣きあるものになるのではと思っています。