ひと足さきに感じる春~早咲き桜が楽しめる京都の名所4選~
春の花が少しずつ咲き始めて、いよいよ京都の街にも桜の季節が近づいてきました。
桜といえばソメイヨシノをイメージしがちですが、「ソメイヨシノが見ごろになってからお花見をする」というのは少々もったいないもの。
京都には「河津桜(かわづざくら)」のような、早咲きの桜が見られる名所もたくさんございます。
当記事を参考にして、ひと足さきに訪れる春を楽しんでみてはいかがでしょう。
(広告)桜の季節の始まりを告げる「平野神社」の「魁桜」
京都にある桜スポットの中でも、ひときわ名を馳せる「平野神社」。
境内には約60種類、400本におよぶ桜が見られ、早咲きのものから遅咲きのものまで、リレーのように見ごろが続きます。
その平野神社の代名詞とも言えるのが、神門の前にどっしりと構える「魁桜(さきがけざくら)」。
早咲きの桜として知られており、「この桜が咲き始めると京都の桜の季節が始まる」と謳われています。
単体でもじゅうぶん映える桜ですが、近くに朱色の灯籠(とうろう)があることから、そちらを構図に入れて撮影する方が多いのだそう。
京都の桜スポットをめぐるのなら、一度は見ておきたい名桜です。
地元民の手で植えられた「淀水路」の「河津桜」
冒頭でも述べた、早咲き桜の品種のひとつ「河津桜」。
こちらの桜を愛でたいときは、伏見にある「淀水路(よどすいろ)」を訪れるのがおすすめです。
地元の方によって植えられてきた河津桜の数はおよそ200本。
近年では京都における早咲き桜の名所として、観光客の話題にも上るようになりました。
満開のときはあたり一帯がピンク色になり、その場所だけ少し早い春が来たかのよう。
観光客から地元民まで幅広く愛される淀水路は、市民の手によって生まれた新しい桜の名所と言えるでしょう。
はんなり京美人な「京都御苑」の「糸桜」
梅や桃などさまざまな春の花が咲く「京都御苑」。
もちろん桜も多数あり、特に優美さが目を惹く「近衞邸跡(このえていあと)のしだれ桜」は高い人気を誇ります。
このしだれ桜は「糸桜(いとざくら)」の別名を持ち、その名の通り繊細な枝と花が特徴的。
まさしく「はんなり」という言葉が似合う、京都らしさあふれる「べっぴんさん」な桜です。
近くにある「出水のしだれ桜」も、京都ではいっとう早く咲く桜のひとつ。
運が良ければ「近衞邸跡のしだれ桜」と満開の時期が重なるそうですので、お立ち寄りの際はこちらもチェックしてみてくださいね。
(広告)京都のビジネス街に咲く「六角堂」の「御幸桜」
最後にお届けする「六角堂」は、京都のビジネス街にひっそりとたたずむ古刹。
春にこのお寺を華やがせるのが、「御幸桜(みゆきざくら)」と呼ばれる桜です。
この名前は「花山法皇(かざんほうおう)が六角堂へ御幸(みゆき=天皇の外出)を行ったことにより、西国三十三所巡礼が始まった」というエピソードにちなんでいるのだとか。
花も少し変わっており、咲き始めは白に近い色なのですが、開花が進むにつれて紅くなっていくとされています。
境内に隣接するカフェは店内からこの御幸桜が臨めることもあり、見ごろの時期は大賑わい。
都会の中で可憐に咲く御幸桜は、きっと近隣で働くビジネスマンにも癒しを与えているのでしょうね。
桜シーズン本番まであと少し
長い冬を越えたあとに見られる早咲きの桜は、心まであたたかくしてくれる花。
これから始まる桜の季節、余すことなく楽しんでいきたいところです。
平野神社
〒603-8322 京都府京都市北区平野宮本町1
淀水路
京都府京都市伏見区(淀水路周辺)
京都御苑
〒602-0881 京都府京都市上京区京都御苑3
六角堂(頂法寺)
〒604-8134 京都府京都市中京区六角通東洞院西入堂之前町