「いけず」を考えてみる~京都人気質(かたぎ)とは~

座敷ほうき

いけずは人との距離感が基本

京都人の特徴、京都の文化のひとつとして「いけず」がありますね。

ネットでも本でも、あらゆる方がいろいろと解説されていますが、このまちで生まれ育った私も一度考えてみようと思います。

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そうそう、京都検定の勉強がてら、公式テキストを眺めていますが、ありますねえ、「いけず」

京ことばのところに

イケズ 意地悪。「あの人イケズばっかりしハル」 とあります。

また、国語辞書では、

わざと人を困らせたり、つらく当たったりすること。 とあります。

京都人は、裏表があって、本意を直接に伝えず遠回しに言うことで相手に悟らせる、要は腹黒いと耳にしたことがあります。

テレビを見ていると、「ぶぶ漬けでもどうどす?」という有名な話がよく出てきます。まあ、お客さんに、早よ帰れと暗に示していることなのですが、私はこんなことをいわれたり、いったりしたことはまったくありません。

箒を逆さにして立てるというのもお客さんに早よ帰れという意味なのですが、これも経験したことないですねえ。

わざわざ来られたお客さんに、もうそろそろ帰りやとはいえないでしょうし、京都だけでなくどこへ行っても、まあゆっくりして行きいなと一度は引き止めるでしょ。

そこでもうそろそろ帰らんなあかんと感じるのが客人の心得でもあると思います、わからん人は無粋やと思われるのも理があります。

「ぶぶ漬け」も「逆さ箒」もひょっとすると、いわゆる、洛中の商家や花街の風習のひとつだったのかもしれないですが、今はもうないでしょう。

それともうひとつ苦言ですが、テレビ、京都のイメージを変に固定化するのはもうやめてほしいですね。

それで、「いけず」です。

鮮明な答えはわからんままですが、世の中で明らかに道理とされていることがわからない人やちょっとなれなれしくこちらにづけづけと入ろうとする人や親しげに近づこうとする人には、ピシャリとは言う代わりに厳しく冷たく遠回しに言うことがあることを指しているのかなと思ってしまいます。

たいていこういう人には、皮肉を混ぜて言っていると思いますが。

自分で書いてみて、それ、それがあんたら特有のいけずやねん、意地悪と同じやねんといわれそうな気がしてきました。

つねひごろ過ごしながら、まだもう少し頬杖つきながらポカンと考える必要がありそうです。

「いけず」を考えてみる、つづく。 

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