仕事の願いはこちらの神社へ~専門職の守り神たち~

仕事について神仏に祈るとき、たいていの方が参拝するのは稲荷神社。

けれどさまざまな神社仏閣が集まる京都では、職業ごとに守り神となる社寺があることをご存知でしょうか。

そのご利益は、京都の伝統産業である西陣織から、ITや家電をも内包する電気関係まで多種多様。

古くから京都の仕事人たちを支えてきた神社仏閣を、5ヶ所まとめてお届けします。

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お酒を作る人も飲む人も参拝したい「松尾大社」

まずご紹介するのは、京都の西部に位置する「松尾大社(まつのおたいしゃ)」。

松尾大社

山吹の名所としても知られるこの神社には、名水が湧き出る「亀の井(かめのい)」という井戸があります。

良質な水が風味に作用するものといえば、そう、お酒ですね。

松尾大社は「醸造の祖神」とも呼ばれており、味噌や醤油、そして酒造の関係者から広く信仰を集めています。

また、社務所で取り扱っている授与品の中には、「お酒を飲む人」用のお守りもあるとのこと。

酒造業の方だけでなく、晩酌を楽しむ方も一度参拝してみてはいかがでしょう。

服にまつわる仕事をしているなら「織姫社」

京都の伝統産業として受け継がれてきた「西陣織」。

この織物の守り神とされているのが、「今宮神社」の境内にある「織姫社」です。

今宮神社

西陣の地に建つ織姫社は「西陣織物の祖神」の別名を持ち、近年では織物から連想した服飾業界=アパレル関係者が足を運ぶこともあるのだそう。

昔から大切にされてきた西陣織と、最先端のファッションであるアパレル業。

どちらも分け隔てなく守護してくださる織姫社は、実に懐の深い神様と言えるでしょう。

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漁業を守護する水の神「貴船神社」

3つめの守り神は、先日の記事でもご紹介した「貴船神社」。

貴船神社

貴船神社は水の神として、漁業や農業など、水に深くかかわる仕事を守護してきました。

それをよく表しているのが、授与されているお守りの数々。

航海安全を祈った「梶取守(かじとりまもり)」や、大漁満足のご利益を司る「ルアー守」など、特に漁業にまつわるお守りが豊富に用意されています。

船に乗るお仕事の方、また趣味で魚を釣る方は、ぜひ。

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京都の菓子職人たちが創建した「菓祖神社」

食に関するご利益を持つ社寺として、「吉田神社」にも触れておきましょう。

菓祖神社

こちらの末社である「菓祖神社」は、お菓子のルーツである果物にまつわる神を祀った神社。

京都菓子業界の総意により昭和の中ごろに創建され、現在でも製菓業につく方が祈りを捧げます。

訪れた際の見どころは、菓祖神社の周囲にある石柱。

どれも京都の菓子店が奉納したものですので、どんなお店の名前があるか探してみると楽しいかもしれません。

現代に欠かせない電気の守り神「電電宮」

最後にご紹介する社寺は、嵐山エリアにある「虚空蔵法輪寺(こくうぞうほうりんじ)」。

一般的には「十三まいり」を行う寺院として有名ですが、知る人ぞ知る神社「電電宮(でんでんぐう)」が鎮座する場所でもあります。

電電宮

電電宮は、現代では欠かせなくなったコンピューターや家電メーカーの守り神

ひっそりとした小さな社にもかかわらず、多数の有名企業が寄進を行なっているようです。

常日頃パソコンやスマートフォンと向き合っている現代人の我々にしてみれば、電電宮は多かれ少なかれ縁のある社寺。

嵐山に用事がある場合は立ち寄ってみるのも良いでしょう。

専門職ならではの悩みや願いを聞き届ける神社

仕事の悩みや願いは職種でそれぞれ違うもの。

自分の職業にあった神社仏閣を訪れて、商売繁盛と仕事の安全を願いたいところですね。

松尾大社
〒616-0024 京都府京都市西京区嵐山宮町3

織姫社(今宮神社)
〒603-8243 京都府京都市北区紫野今宮町21

貴船神社
〒601-1112 京都府京都市左京区鞍馬貴船町180

菓祖神社(吉田神社)
〒606-8311 京都府京都市左京区吉田神楽岡町30

電電宮(虚空蔵法輪寺)
〒616-0006 京都府京都市西京区嵐山虚空蔵山町