桜2020~嵐山、雨にけぶる天龍寺の枝垂桜が絶景~
嵐山天龍寺の桜を観る
NHK文化センターで開かれている京都のまちなかを散策する講座に2013年秋から受講しています。
今回は、嵐山天龍寺の桜を観るというテーマで、生まれてこの方訪れたことのない臨済宗の大本山へ赴くこととしました。
当日、朝から小雨が降り、桜と雨は似合うんかいなと桜といえば晴天というやや危うい固定観念を持っていますので、「果たして?」という心持ちでいました。
(広告)嵐山はどんつき
初めての天龍寺への参詣ですが、これも私の変な感覚なのでしょうか、これまで嵐山へ足を運ぶことがどうも気が進まなかったのです。
理由は、2つあります。
一つは、春や秋は恐ろしいほどの人出で、人混みが極めて苦手な点。
花や風流な景色、趣きある寺院よりも人がうじゃうじゃいる混雑の中で、頭は混沌とし、結局不愉快を感じてしまうのです。
もう一つは、嵐山は「どんつき」と感じてしまう点。
「どんつき」とは、突き当りという意味ですが、嵐山の周辺をぐるりとご覧になってください。
嵐電の嵐山駅に降り立って、渡月橋の方へ向かいます。桂川が見えてくると同時に山も迫って見えます。
さて、渡月橋を渡ると、ここから先どう進めばいいのか分からなくなります。桂川と嵐山に挟まれて、私は、「あぁ、どんつきや」と呟いてしまうことになってしまうからです。
岩田山の方へ行くとか、松尾大社に向かうとか行先はあるのですが、どうも東山の八坂さん(八坂神社)界隈と比較してしまいます。
八坂さんであれば、知恩院の方へ抜けるとか清水さんの方へ向かうとか、祇園に足を運ぶとかいろいろと抜け道があり嵐山とはちょっと趣を異にするのです。
天龍寺の枝垂桜
ところで、天龍寺です。
これまで南禅寺、妙心寺、建仁寺、相国寺、東福寺と禅寺を訪れてきましたが、天龍寺もさすがに大本山ですね。その広大さや禅庭の趣は壮観です。
さて、本来のテーマ、桜です。
つねひごろ桜は晴天を狙って観に行くのですが、これは青空と桜の調和に魅了されたいという思いと写真を撮る際に青を背景に淡い桜色をフォカースしたいという思いがあるからです。
それにしても天龍寺の枝垂桜は、誇るのでもなく静かに春の自然美を匂わせているようでこれも絵画と感じました。
また静々と降る雨は、決して邪魔な存在ではなく、雨に煙る桜も美しいと納得しました。
竹林の小径
さらに近くの「竹林の小径」も訪れましたが、これもう~んと唸る静的空間でした。早朝にゆっくりと歩きながら沈思してみたいと感慨深いものがありました。
やっぱり、みなさんが嵐山へと目指すことが今更ながらによく理解できました。
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