2021京都まちなか桜めぐり~西陣界隈、桜出逢い散歩~
西陣桜めぐり
やわらかく優しい暖かな陽光に接し、突き抜けるような青空が目に映ると、これはもう桜に逢いに行くほかありません。
2021年春、今年の季節の移ろいは非常に速く、京都では3月16日に桜(ソメイヨシノ)の「史上最速」開花宣言がなされました。
1週間後の24日頃が満開となりますので、そこから1週間~10日間は見ごろが続くと予想し、4/3(土)、4(日)は花散らしの雨との天気予報を横目に見ながら、これはその前日に行くしかないと意を決し桜出逢い散歩に出かけました。
西陣にも多くの社寺があり、花の名所と呼ばれるところも多いのですが、西陣の出身でありながら以外と知らないことがあります。
今さらながらですが、ネットで調べると「知らんかった!」が山ほどあり、昨年からうっすらと意識していたのですが、この西陣界隈で訪れたことがない名所を目指すこととしました。
生来の出不精と未だ続くコロナ禍でできるだけ人の集まる所への外出は控えていたのですが、十分にディスタンスを取りマスクをつけることで、移動は自転車のみ、桜をめぐりました。
今回のルートとしては、次の通りです。
立本寺 → 椿寺 → 雨宝院 → 妙蓮寺 → 水火天満宮 → 妙顕寺
おおよそ、半日あれば回ることのできる距離です。
雨宝院、妙蓮寺、水火天満宮、妙顕寺の桜は、初めて訪れます。
晴天に映える桜を撮りたかったのですが、訪れた4/2(金)は曇天で画像も少し暗い印象となってしまいました。
(広告)立本寺
日蓮宗本山の寺院で、「北野の鬼子母神さん」として有名です。
七本松通仁和寺街道のかどっこ(かど:角)にあります。ちょっと桜を観に行こうかというと、いつもこちらに来ていましたが現在は「散歩・通り抜けの禁止」という看板が門前に置かれていますので、少し心して入らせていただくという気構えが必要のようです。
桜は、見事の一言につきるほどの美しさです。
椿寺
椿寺は通称で正式には地蔵院といい、浄土宗の寺院です。
西大路通一条の少し東にあります。3年ほど前から訪れています。
「五色八重散椿」と枝垂桜のコンビネーションが絶妙ですが、最も美しいタイミングを予想するのが難しいです。
今年は、タイミングが遅く、枝垂桜はすでに散っていました。残念ですが、来年に挑戦です。
雨宝院
通称「西陣聖天宮」で有名な、弘法大師ゆかりの真言宗の寺院です。初めて訪れる寺院です。
浄福寺通上立売の少し東にあります。
これは余談なのですが、雨宝院の南隣りに本隆寺の瓦土塀があり、土壁に瓦が埋め込まれていて少し風変りなのですが、西陣のまち風情に溶け込んでいます。
ブラタモリでもここを歩いておられました。ドラマ「ミヤコが京都にやって来た!」で佐々木蔵之助さんが乗る自転車と娘役の藤野涼子さんがぶつかるシーンも、この浄福寺通上立売だとすぐわかりました。
それはさておき、まちなかにこっそりと収まっている寺院に桜が咲き誇っていました。仁和寺の御室桜と同じ品種で遅咲きの桜と聞いていましたのですでに満開を迎えている様相に少し驚きつつ、今年の春が足早に通り過ぎようとしている季節の風を感じました。
観光される方も少なく、来年こそは真っ青な晴天に再訪しようと思います。
妙蓮寺
本門法華宗大本山の寺院です。こちらも初めて訪れる寺院です。
大宮寺之内東入ルにあります。
境内は広大で、本堂の大きさには圧倒されます。枝垂桜の淡いピンク色が印象的でした。
水火天満宮
日の本で最初の天満宮とされ、その名の通り御祭神は「菅原道真公」です。
堀川紫明通を少し下がったところにあります。
「水火」とのことで、雨水雷火の難を守護し鴨川の氾濫や雷による火災など自然が為せる難事からまちの人々を護っていたのでしょう。
早春の時期に梅を求めてうろうろしていた際、偶然に見つけた神社です。梅も美しかったですが、桜も絵画的に美しい装いでした。梅の写真
こぢんまりとした神社で訪れる方も少なく、穴場的といっても差し支えないかもしれません。
妙顕寺
日蓮宗大本山の寺院です。初めての訪問です。
堀川寺之内東入ルにあります。巨大な大本堂が見えますが、あまりの大きさに驚愕します。
視点を動かすその先々に桜が見渡され、花の美しさを体感できる境内です。
今回、庭園も訪れましたが、禅寺の枯山水の庭園とは異なる門や敷石、桜や緑の配置に調和が保たれ魅了される造作となっています。
西陣界隈、桜出逢い散歩なのですが、それほどあちらこちらを訪れてはいません。
出不精な私でも、少しぶらりんすれば思いがけない美しさに出逢い感動することができることに気づきました。
京都まちなか散歩、ちょっと気がつかないような景色や風情に触れてみるのも趣深いのではないでしょうか。
(広告)