際立つ朱雀大路!「光る君へ」が追体験できる意外な空間とは

平安京復元模型

毎週「光る君へ」を視聴していますが、戦(いくさ)のない大河ドラマという点からも、このドラマが決まった際にどんな展開になるのだろうと密かな関心がありました。

大河といえば、源平、戦国、幕末がテーマとされることも多く、時代が変遷する起点としての戦が必ずあり、日本史の流れを知っておられる方なら、おおよそのドラマ展開が予測できたのではと感じています。

ところが、なんのなんの血生臭い戦よりもっと人間臭いドロドロした権力闘争が渦巻いていて、平安貴族はかくも権力亡者なのかと驚嘆しつつ納得しました。

おそらくこれから道長が権力の階段を昇りつめて行き、内覧や摂政といった地位に就くにつれて、最高権力者の疎ましい姿も描かれていくのではと感じています。あくまでも予測です。

道長

現在の心優しい柔和で正義を貫こうとする道長が、後にこの歌を詠む時が来るとは考えにくいのですが、ドラマの展開に期待したいと思います。

この世をばわが世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば

オープニングの平安京のまちなみ

気になっている点が1つあります。

オープニングの最後のあたりでしょうか、平安京のまちなみが映し出されるのですが、思わずこれは見たことある?!となりました。

グラフィック画像?あるいはAIでの生成画像?と考えましたが、これはご近所でもある京都市平安京創生館の模型展示だと確信しました。

NHKのサイトにしっかりと紹介されていて、私の記憶に符合しました。

この平安京創生館なのですが、何気なく何度か訪れたことがあるのですが、少し意外な空間なのです。

京都市平安京創生館という意外性に富む空間

京都市平安京創生館は、京都アスニー(京都市生涯学習総合センター)内にあります。

そこには、巨大すぎる平安京復元模型が眼前に広がり驚きを隠すことができません。

おおよそ10m四方もあり、平安京1/1000の復元模型とのことです。

古地図がお好きな方や歴史好きな方にはおそらく魅惑的な模型だと感じられます。

意外性という点は、尋常ではないこの巨大展示模型が、まちなかのとある施設に何気なく地味にさらりとあるということです。

さらに、訪れる人がまばらで少ない点からも観光客らしき方はおられないと思われます。

意外やなあという思いとこれを有効に活用しんともったいない!とこのまちの住人の一人として素朴に感じています。

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これにちがいない!光る君へのオープニング

ドラマを何度となく視聴しているうちに、久々に行ってみるかと感じ、ちょうど満開の桜が可憐に散ってしまう一抹の寂しさを感じる前に足を運んでみました。

際立つ朱雀大路

平安京の中心を通る朱雀大路、道幅は84mとのことで、やはり際立っています!

朱雀大路は現在の千本通ですが、例えば千本丸太町の大極殿前に佇んで羅生門の方角、つまり朱雀(南)の方角に視線を置いてみるようなイメージを浮かべると遥か古(いにしえ)の都がぼんやりと視界に透けるような気がします。

その視界の中で見える錯覚を通じて、光る君への世界が追体験できるようで、やはり当時の人、まち、風情、風が光る君への世界へと誘われる(いざなわれる)ような感覚に囚われてしまうかのようです。

さらに展示の羅生門から真っ直ぐに大内裏の朱雀門を眺めて観ると、やはり相違なくこの模型がドラマのオープニングを飾っていると理解できました。

朱雀門 大内裏

よくできているまちの姿

古地図や平安時代の諸相、京都のまちなみに関心のある私には、やはり興味深く感じられ、もちろん不可能ですが平安時代にさかのぼって、羅生門から朱雀門につづく大通り朱雀大路を歩いてみたいと感じました。

平安時代の暮らしがわかる

平安京の模型展示だけでなく、当時の貴族と庶民の食事や貴族の装束なども展示されており趣深く観ることができます。

平安時代の貴族の食事

貴族は、鯉、鯛、鱸(すずき)、ガザミ(ワタリガニ)とか雉(きじ)を食べていたのですね。やはり贅沢と感じてしまいますが。

平安時代の庶民の食事
平安時代の装束

ドラマでは、これから紫式部の素晴らしき才能が開花すると伴に最高権力者道長との関わりが注目に値することになると感じられます。

桔梗の紫色が美しく輝く、御所の東隣り蘆山寺やその源氏庭など、光る君へを辿る旅をお考えの方は、京都市平安京創生館にも少し立ち寄られることをオススメします。

きっとガラガラに空いていますので。