組織の潤滑油、鬼の副長のような組織人と卓越した組織作り

鬼の副長といえば、まぎれもなく新選組副長土方歳三です。

歴史、特に幕末維新の面白さに誘われてから、私はずっと土方歳三の生き方に敬意を表してきました。

あの当時の人たちは、気概が違いますねえ。

五稜郭で戦死しましたが、まだ35歳の若さです。幕府に最後まで忠節を尽くした生き様は、見事の言葉以外にありません。

私の35歳といえば、係長職に昇進して、新しい部署で煩悶としていました。仕事がわからず、慣れず、結局体調を崩して他部局へ異動を願い出たような始末でした。

慶喜が大政奉還をした時、土方たちはどう感じていたのでしょう。心の底には、徳川もこれまでという気持ちが少しあったのではないかと考えます。

それに気づきつつ死をも賭したその生き方は、滅びの美学と言えるのかもしれません。だいたい、このあたりでファンの方たちは、しびれてしまうのです。カッコイイと。

確かに滅びの美学といってしまえばカッコイイのですが、後世の私たちには全くわからない苦悩をし、鬼と恐れられていましたが、内面は極めて繊細な人であったかもしれません。

ところで鬼の副長です。

組織を極めて強固にしていたのは局中法度ですが、近藤勇という局長をある意味、神格化的な存在にまで高めた土方の支えがあったのでは考えています。

組織を掌握し、ナンバー2として実権を握り権力を行使する、土方は表舞台には立たず、必ず近藤を立てたという手腕は現代にも通じるところがあります。

新選組のナンバーワンは近藤、近藤を権威化することで組織は引き締まり、この人についていこうと覚悟を求めるような体制が整います。

近藤=権威、土方=権力。こうした構造は、さまざまな時代で見られますが、新選組は少し異なります。権力をもつ土方は、やはり近藤を凌ぐことを全く考えていなかった点ではないでしょうか。

近藤は上司、支えるのが自分の役目と常に意識し、新選組の運営には必ず近藤の了承を求めていたのではないかと思われます。

現代に戻りましょう。

私の場合、何人も上司を持ちましたが、ほとんど好かん人たちでした。無理を押し付けたり、仕事の進め方にケチをつけたり、不快な思いも数知れずあります。

それでも私の基本姿勢は、上司を支えること、部下を守ることは常に意識していました。上司にゴマをすり、部下にはいい顔を見せる、このようなことは決してしていないと胸を張れます。

土方のように機転の利くような組織運営はできませんでしたが、会社を始めとする組織では、基本として上司を支えないとうまく機能しないと考えます。

今も昔も人間関係って、やっぱり難しいし苦労しますね。