こしあん派?つぶあん派?~どちらもおいしいけれども~

これは、和菓子の話です。

京都の和菓子屋さんは、老舗が多いのですが、「うちはまだ100年ほどやから」といわれることもよく耳にします。100年も続いているのですよ、それなのに、「まだ」がつくのです。

なにげなくまちにある和菓子屋さんなのですが、「時代感覚が私らとちゃうで(違う)」なのです。

それで、傍の方からすれば、またどうでもいいようなタイトルなのですが、和菓子を愛するものからすれば、ちょっぴりこだわってしまうことだと感じています。

要は、和菓子の中にある「あんこ」なのですが、「こしあん」がええか「つぶあん」がええかということに通じています。

大学に勤めていたころ、

「和菓子は、やっぱりつぶあんですよね」といってしまったところ、和歌山県出身の先輩から一言。

「やっぱり京都の子やなあ。こしあんでもつぶあんでも同じやろ。」と。

「こしあん」と「つぶあん」と一緒こたにすんな、と思いましたが、考えてみれば同じ。甘いあんこには変わりはないのです。

私は、「つぶあん」が好きの派です。もう派閥化してしまっていますが。

何が違うのでしょうか?う~んと唸りながら考えてみましたが、甘さは確かに同じです。

口に入れた際の舌触りが違います。「こしあん」は、なめらかで、クリーム感覚です。「つぶあん」は、小豆の存在がしっかりわかり、和菓子を食べているという感じを強く受けます。

まあ、個人的な好みの話ではあるのですが、なぜ「つぶあん」と「こしあん」ができたのか歴史的な視点からちょっと考えてみます。

現在のようなあんこになったのは、室町時代といわれています。

ここからは私の個人的な見解となります。砂糖は、極めて貴重で高価な食品だったと考えられますので、あんこを口にすることができたのは、やはり身分の高い人たちだったのではないでしょうか。

「こしあん」は、煮た小豆を丁寧に漉す(こす)工程が加わり手間がかかります。その分、滑らかさや口当たりの優しさといった上品な味わいになります。私は、ちょっぴり物足りないのですが。

「こしあん」は、その味や見た目からお公家さん向きだったのでは推理します。

一方の「つぶあん」ですが、ざっくりと小豆を煮るという点からも小豆の素材を感じることができます。「つぶあん」は、その素朴さから武家に好まれたのではないかと推理します。

「こしあん」と「つぶあん」の起源はわかりませんでしたが、「どっちも、うまい!」が結論となるでしょう。

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